人が生きることは、おのずと物語を生み出す 物語は、残酷な悲劇にも、こころあたたまる人情劇にもなりうる 誰かの人生の締めくくりにまつわる物語であれば その物語は繰り返し読まれるかもしれない その物語がどのような価値をもつのか、その鍵となるのが Shared Decision Makingではなかろうか。ここではそんな Shared Decision Makingや、終末期の延命治療、Withdrawalといった用語について整理していく Ⅰ. Shared Decision Makingとは 質の高い医療決断を進めるために、最善のエビデンスと患者の価値観、好みとを統合させるための医療者と患者間の協働のコミュニケーション・プロセス(Spatz ES. JAMA, 2016)
Ⅱ. 延命治療のWithdrawalにおけるShared Decision Makingにおける3ステージアプローチ 1ステージ:病状の説明 →予後 余命と残存機能 2ステージ:治療ゴールの設定 →患者・家族の気掛かりや価値観を引き出す 患者の人間性を理解する質問『どんな人で、どんな生活ですか?何を大切にする人ですか?生きがいは?今回のように具合が悪くなった時をイメージして何かお話しをされていましたか?』 3ステージ:治療オプションの相談 →ひとつひとつの医療行為の意味を検討する 期待できるBenefitとBurdenを天秤にかける 患者・家族サイドで上記の判断は困難 医療者が推定・判断する必要がある
ポイント:ポジティブーネガディブーポジティブでサンドして伝える 今のステージをクリアして、次のステージへ Ex) 予後の説明+DNARはしない Ⅲ. Withhold(差し控え)、Withdrawal(撤退)、自殺幇助、安楽死 ・Withhold(差し控え):治療を行うことを最初からしない ・Withdrawal(撤退):始めた治療を中止する 意図・目的
・Withdrawal(撤退):つらい治療を止める
・安楽死や自雑幇助:生命を止める
死の原因
・安楽死や自雑幇助:投与された薬剤など
・Withdrawal:原因となっている疾患
誰が?
・自殺幇助 意図的に致死量の薬剤を処方し、患者自身が服用する
・安楽死 医師が意図的に致死量の薬剤を投与する
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