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挿管患者の嚥下障害に対する介入:喉頭電気刺激

更新日:2022年5月18日

挿管・人工呼吸後の患者の嚥下障害の発生率は意外と高い。少なくとも6%以上は発生する(1)。こうした患者の嚥下障害の原因の一つに、ICU-AWのような筋神経系の障害がある。これを予防するための方法の一つに、喉頭電気刺激pharyngeal electrical stimulation (PES)等言う方法がある。経皮的に電気刺激を行うものと、専用のチューブを経鼻的にいれるタイプのものがある。

 

人工呼吸中の患者のPESに関する効果はまだまだ研究中である。脳卒中後に気管切開を必要とした患者に対する無作為化比較試験では、PES群では気管切開の抜去が17/35人(49%)の患者でおこなわれたが、対照群はわずか3/34人(3%)であったようである(2)


通常の経口挿管患者に対する研究は少ないが、研究が増加傾向にある(3)。こうした研究が進み、その効果が明らかになればと思う。



1. McIntyre, M., et al., Post-extubation dysphagia incidence in critically ill patients: A systematic review and meta-analysis. Aust Crit Care, 2021. 34(1): p. 67-75. 2. Dziewas, R., et al., Pharyngeal electrical stimulation for early decannulation in tracheotomised patients with neurogenic dysphagia after stroke (PHAST-TRAC): a prospective, single-blinded, randomised trial. Lancet Neurol, 2018. 17(10): p. 849-859. 3. Koestenberger M, Neuwersch S, Hoefner E, Breschan C, Weissmann H, Stettner H, Likar R. A Pilot Study of Pharyngeal Electrical Stimulation for Orally Intubated ICU Patients with Dysphagia. Neurocrit Care. 2020 Apr;32(2):532-538. doi: 10.1007/s12028-019-00780-x. PMID: 31313142.

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