看護必要度をICUでつけていたことがある人は、誰でも思っていたことではないだろうか
必要度がICUの加算に紐づいているので ・不用意にA-Lineが挿入されたり ・入りもしない持続点滴をされたり
・下手すると安静を強要されたり
そういったことが、あるとか、ないとか。。。
そんな闇にメスを入れてくれた素晴らしい論文がこちら! 259 ICUの1660601患者のデータから分析して、ICU入室基準(看護必要度が実質的な基準の一部となっている)がどう実践やアウトカム、ICU専有率と関連していたかを分析している Ohbe H, Goto T, Matsui H, Fushimi K, Yasunaga H. Associations of Government-issued Intensive Care Unit Admission Criteria with Clinical Practices, Outcomes, and Intensive Care Unit Bed Occupancy. Ann Am Thorac Soc. 2022 Jun;19(6):1013-1021. doi: 10.1513/AnnalsATS.202107-844OC. PMID: 34813412.
あえて、結論から言おう!
・動脈カテーテル使用率上昇(5.62%/年; 95% CI, 4.75%–6.49%)
・中心静脈圧モニタリング増加(1.22%/年; 95% CI, 0.78%–1.67%)
・病院死亡率変化なし
・むしろ 人工呼吸器関連肺炎増加 (0.27%/年; 95% CI, 0.14%–0.39%)
カテーテル関連感染症増加(0.02%/年; 95% CI, 0.00%–0.14%) ICU在室日数、病院在院日数増加
この看護必要度が導入される比較前後でのICU bed使用率(専有率)に変化はない あっぱれな論文である。が、私たち看護師がなぜこれの研究をもっとはやく、しなかったのか。そこが悔やまれる。もっと、こうした政策評価につながるような研究能力がひつようなのかもしれない。
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